『鎌倉遺文』所収の「日蓮聖人遺文」(承前)
昨日は、『鎌倉遺文』に収録された「日蓮聖人遺文」について記したが…。
以前購入した『興隆学林紀要』12号に、小西徹龍氏が「『鎌倉遺文』所載の『日蓮聖人遺文』について」と題する論考が掲載されていたことを思い出した。
それは、自宗の発表大会で口頭発表されたものをまとめられたもののようだが、『鎌倉遺文』に収録された「日蓮聖人遺文」すべてを抽出して、表形式で提示されていて、非常に分かりやすいものなので、今日は参考及び備忘的な意味からも記しておいた。
小西氏は、
鎌倉時代の研究に今後も『鎌遺』(管理者註・『鎌倉遺文』)中の日蓮聖人遺文が引用されていくことは明らかであるが、宗祖の文章を『定遺』(管理者註・『昭和定本日蓮聖人遺文』)を基に読んでいる限りでは、『鎌遺』の成果を知らず、時に重大な誤りを犯すことになると考える(98頁)
と指摘されている。『昭和定本』であっても、正篇・続篇の位置付けや、執筆年次など、それを直ちに受け入れるものとはなっておらず、根本の書籍でさえテキストの問題が完璧になっているわけではないことからも、『鎌倉遺文』に所収された日蓮聖人遺文は、さらに注意を要することを認識した上で、使用していかなければならない。


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