「日蓮と法華の名宝」展の図録を手にして
今年は、日蓮聖人が『立正安国論』を幕府に奉呈してから750年の節目を迎えるということで、門下では色々なイベントが開催されている。今は、京都国立博物館で「日蓮と法華の名宝」と題された特別展が開催されている。
ホームページによると、7日間で既に10000名の入場があったということで、かなりの人が来場しているようだ。
もともと、この展覧会には行くつもりでいたのだが、様々な要因が重なって、結局行けそうにもないことがはっきりしてきたので、図録だけ送ってもらった。
図録を見てしまうと、実物も見てみたいという想いになるのだが、とにかく我慢しよう。
この図録、かなりの分量(320頁余)で読み応えもある。図録というと2000円が多いように認識しているが、2500円と少し割高。それでもそれだけ出す価値はあると思う。
「法華文化の展開」「日蓮とその時代」「京都開教と西国への展開」「京都受難の時代」「復興と近世文化の開花」という5部からなる展覧会には、日蓮聖人の曼荼羅本尊もいくつか出展されている。また、『立正安国論』をはじめ、遺文や妙顕寺文書、日蓮聖人像なども出展され、日蓮宗の檀家である本阿弥光悦の作品など、美術品も多く出展されている。
いつも『真蹟集成』で御真蹟は見ているように思っていたが、図録でみた「一代五時鶏図」は圧巻だった。ただ、その冒頭にある題名と花押があまりにリアルで、逆にこれって本当に日蓮聖人が書いたものだろうかと思ってしまったが、どうなのだろう。これに対してどのような見解があるのかは知らないが、どの様にいわれているのか、調べてみたいと思う。
それから、妙法華寺に所蔵されている日蓮聖人画像も出展されている。今では重文となっているこの画像は結構著名で、聖人滅後早くに作成されたと言われている。しかし、これはどうなんだろうか。こんなにクリアな絵を見ると、なんかもっと後にできたものなのではという印象を受けるが、美術学的視点からもう少し詳しい研究がされればと思っている。
なお、横浜の神奈川県立歴史博物館では「鎌倉の日蓮聖人」という特別展も行われている。こちらはお世話になっている先生からご招待をいただいたので、是非とも行こうと思っている。
しかし、『立正安国論』奉呈という節目でこのように大きなイベントをやるのも今までなかったことではなかろうか。この流れはどうしてなのか、大変に興味深い。ただ、こうした展示などが多々あると非常にうれしいことである。
明日は、池上の宗務院で日蓮宗教学大会が行われる。出席しようと思っているので、そろそろ寝て、様々な発表に耳を傾けたいと思う。
「日蓮と法華の名宝」ホームページhttp://www.nichirenshoninten.jp/
「鎌倉の日蓮聖人」案内 http://ch.kanagawa-museum.jp/tenji/toku/toku.html



